桜木�ｧ齊:東金市岩崎

　桜木�ｧ齊（1725⁻1804）は、上総道学の学者のうちで「上総八子」と呼ばれる一人であるが、この学派の分析知性に囚われずに、房総の総合知を取り入れた人である。この人には娘が二人いて、先ず姉が当家日奉33代平山正名の妻になったが子がなく離婚して、妹が嫁ぎ34代正義の母となっている。�ｧ齊が徳川幕府の朱子学者達を通して、どの程度まで当家の日奉精神を理解していたかは解明していないので不明である。なぜ、解明していないかというと、37代忠義の妻つまり私の母が伊藤仁斎の末裔で、上総道学の源流である山崎闇齊が京都堀川を挟んで学派を競合させていたために、母が山崎闇齊を少々疎ましく思っていたことと、父が儒学を嫌っていたことにある。

�ｧ斎は、1787年に老中首座となった松平定信によって、1789年に長崎聖堂教授に抜擢された。その上総道学に導かれて大原幽学は1831年に信州より上総に現れ、1834年に最初に当家を訪れている。その後に当家の領地の外縁に彼は定住した。34代正義の大原幽学の分析知に対する距離感を示している。

�ｧ齊については、房総半島の総合知が如何に朱子学の分析知に影響を与えたかを考えて、日蓮における法華経の分析知との場合と比較すると、人類史上における房総半島・千葉県とは何かを解明出来そうだが、私は学者ではないので、周辺の出来事を書くに留めておく。

日奉大明神33代平山正名(1775-1838)

正名は義父�ｧ斎の碑文の草案を書いているが、自らを北総の逸民と称して、総合知の立場を堅持している。

日奉大明神34代平山正義(1806-1862)